これからの寒い季節にはヒートショックに気をつけましょう。
ヒートショックとは寒暖差による血圧の大きな変動により、心臓などに負担がかかり健康に悪影響を及ぼすことです。
お風呂に入っているときにおきると溺死することもあり危険です。
実際に例年11月から入浴中に溺死する人が増える傾向にあります。
きちんと対策をしてヒートショックの予防をしましょう。
今回はヒートショックとその予防についてご紹介します。
- 高齢者や高齢者の家族
- ヒートショックの予防について知りたい人
- 健康志向の高い人
ヒートショックとは?
急激な温度差で血圧が大きく変動することで、失神や心筋梗塞などを引き起こすことです。
温かい部屋から寒い所に移動する冬場に多く発生します。
ヒートショックを起こしやすい人は次の人達です。
- 高齢者
- 高血圧や不整脈がある方
- 糖尿病の方
ヒートショックが起こりやすい場所
ヒートショックを起こしやすい場所
- 浴槽
- トイレ
- 廊下
冬場は暖かい部屋から寒い廊下や浴槽、トイレなどに移動した際に起こりやすくなります。
特にお風呂に入る際には注意が必要です。
寒い脱衣所で裸になると体温が10℃以上下がるため血圧は上昇しますが、熱い湯船に浸かると今度は血圧が下がります。
このように血圧が乱高下しているため、ヒートショックが起こりやすい状況と言えます。
入浴中に失神すると浴槽で溺れて亡くなってしまうこともあります。
交通事故よりも溺死する人が多い⁉
実は高齢者において2011年以降、交通事故よりも入浴中の溺死の方が多いのです。
交通事故は年々減少していますが、2019年には浴槽における死亡者数は10年前と比べると約1.5倍に増加しています。
ヒートショックの予防と対策
お風呂
脱衣所を暖める
脱衣所を暖めることで血圧の変動を抑え、ヒートショックを防ぐことができます。
暖房器具を使うと効率良く暖めることができます。
☆おすすめポイント
- 小さく、持ち運びが簡単
- 数秒で温かい風が出てくる
- 人感センサー付きで消し忘れても安心
- チャイルドロックがあり、転倒時も自動OFFするため安心
☆おすすめポイント
- 壁掛けのため設置スペースをとらない
- 取り付けが簡単
- 床に置かないので赤ちゃんのいる家庭に特におすすめ
リモコンにOFFボタンしかないのがマイナスポイントです。
浴槽を温める
「浴槽にお湯を入れる時にシャワーから給湯する」または「お湯がたまったら十分にかき混ぜて蓋を外しておく」などして蒸気で浴槽を温めるようにしましょう。
また浴槽の下にバスマットを敷くのも効果的です。
食後すぐの入浴は控える
食後は血液が消化器官に集まるため、血圧が下がりやすくなっています。そのため、食後すぐの入浴は控えるようにしましょう。
特に飲酒後は危険です。
アルコールが抜けるまでは入浴しないようにしましょう。
湯船の温度は41℃以下で入浴時間は10分前後にする
42℃以上のお湯に10分以上入浴すると体温が38℃近くなり、場合によっては意識障害をおこし溺死してしまう危険性があります。
そのため湯船の温度は41℃以下で入浴時間は10分前後にするように心がけましょう。
かけ湯してから湯船に入る
血圧の急上昇を防ぐ効果が期待できます。
かけ湯する際には心臓から遠い手足の先からかけるようにしましょう。
浴槽から急に立ち上がらない
急に立ち上がるとめまいや立ちくらみをおこす原因になります。
浴槽から出る際には浴槽のへりなどにつかまり、ゆっくりと立ち上がるようにしましょう。
温浴シャワーベンチを使用する
温浴シャワーベンチを使用することで心臓など体への負担を減らしつつ、湯船に浸からなくても体を温めることができます。
介護が必要な方や1人で浴槽に入るのが難しい人におすすめです。
☆おすすめポイント
- 介護負担の軽減
- 転倒や溺死の防止
- 体の芯まで温かい
- ハンドシャワーにも切り替えが可能
トイレ
暖房器具を取り付ける
夜中など目覚めて寒い廊下を通り、トイレを利用するときにヒートショックを引き起こしやすいといわれています。
廊下やトイレに暖房器具を設置すると、急な血圧の変動を抑えることができ、ヒートショックを予防することができます。
☆おすすめポイント
- 人感センサー付きですぐに起動する
- コンパクトサイズで持ち運びもできる
- 足元のピンポイント暖房に向いている
- 自動OFF機能付き
いきみ過ぎないようにする
トイレで用を足すときにいきみ過ぎると血圧の上昇を招きます。
いきみ過ぎには注意しましょう。
また温かい部屋から寒いトイレに移動した直後は注意が必要です。
移動の際には上着を羽織ったり、スリッパを履いて移動するようにしましょう。
ヒートショック予報の活用
毎日のヒートショックのリスクを知る方法としてはヒートショック予報があります。
2017年から始められ、気温の予報から室内に生じる冷え込みや温度差の程度を推定して3ランク(油断禁物・注意・警戒)と5つのマーク(冷え込み警戒・気温差警戒・警戒・注意・油断禁物)で表示しています。
家の中でのヒートショックリスクの目安に、ヒートショック予報を活用してみましょう。
↓
ヒートショック予報(リンク先:日本気象協会)
まとめ
今回はヒートショックとその予防についてご紹介しました。
これから冷え込む時期になります。
ヒートショックについては高齢者だけでなく、高齢者のいる家族全員が知っておくべきことだと思います。
家族で話し合い、まずは出来ることからはじめてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた。